第66回日本皮膚科中部支部学術大会-2015/10/31-11/1-神戸 

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アトピー性皮膚炎の新しい捉え方

この考え方に基づく治療の有効性の報告

 

Q&A

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学会発表本音と要約

 

発表原稿(聞き取れないときに利用して下さい。)
 

 

 

 

 

 

−1

アトピーは、上手くコントロールするというのが
常識です。この常識に一石を投じたいと思います。

結論から申しますと、ウイルス性疣贅の自然治癒の
関与を疑っています。
臨床的には、成果が出ています。

 

 

 

−2

釈迦に説法ですが、
ウイルス性疣贅について
「おさらい」をします。

3番目の「皮膚を傷つけると増える」は、
重要なポイントです。

4と5番目に対する認識が、・・・と
やや異なっていると思います。

 

→いわゆる「疣贅」は、
このあたりで(ポイント)

→平均的なサイズはこの当たりと考えています。
(ポイント)

 

 

 

 

 

 

 

小型の「疣贅」が多発することもあると考えています。

 

 

 

 

 

 

−3 

 

1と2番を図示しました。
一般的な「疣贅」はここまでで、

 

 

 

自然治癒が始まると紅斑や掻痒を
伴うことがあります。

 

 

 

 

 

 

−4 3つに分けて報告します。
−5 まず、臨床。

 

 

 

 

 

 

−6 チャンピオンケースです、 

常識的な治療が長期間行なわれていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真の拡大で集族する小型疣贅が消退しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

注目ポイントは、好酸球とLDHやTARCだけでなく
「IgE」も低下しています。

 

 

 

 

 

−7 

症例2も常識的な治療が行われていました。
重症度は、改善しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

注目は、初期の悪化です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

−8 


症例3は、大学病院に通院していました。
写真の拡大で集族する小型疣贅が認められます。

 

 

 

 

 

 

 

手と足に「疣贅」が、出現して消退しました。

 

 

 

 

 

 

−9 
症例4は、重症例で「IgE」が
10万を超えたことがあります。
集族する疣贅が認められます。
液体窒素療法などで、軽快しています。
肉眼的に診断出来るのは稀です。
通常は、写真の拡大が必要です。

 

 

 

症例5は、皮疹の改善に伴ってマイクロスコープで
小型疣贅の消退が確認できました。

この方法は、部位の特定が難しく
経過観察には向いていません。

 

 

 

 

−10 

通院中の方も含むデータです。
検査値と痒みが低下しています。

 

 

 

 

 

 

−11 
これからの話は、この発想を仮定した上で聞いて下さい。

 

 

 

 

 

−12 

ステロイド中心の治療が、
常識的に行われています。

実際には、脱ステも行われています。

 

 

 

 

 

 

 

提案したいのは、第三の方法、つまり免疫の活性化です。

 

ウイルスに対する抵抗力は
弱い人から強い人の間に広く分布しています。

 

 

−13
常識的な治療で、成長と共に改善することもあります。
この枠の中は、上手くコントロール出来ていると
されている人たちです。

 

 

 

 

 

 

免疫を抑えている間にウイルスが増えて悪化すると
病院を渡り歩くか、ステロイド恐怖症になり、
脱ステやアトピービジネスに行ってしまいます。

 

 

 

 

 

−14 
脱ステもリバウンドを乗り切ると快方に向かいますが、
治りきらない場合もあります。
この枠の人たちは、医師も含めて
多くの人が満足しています。

 

 

 

 

赤枠の人は、元の治療に戻ったり

アトピービジネスや民間療法に行くか、
治療を諦めてしまうことがあります。

 

 

 

 

 

−15 
今までの方法で治りきらない方に
第3の方法を試すと上手くいくことが多いのですが、
治癒に至らない例もあります。

 

 

 

 

 

−16 
治療と影響する因子ですが、

 

 

 

 

 

 

 

−17 

液体窒素療法には、3つの作用があるとされています。
物理・血管・免疫作用相です。

 

 

 

 

 

 

免疫の活性化を期待してスプレー式で行っています。

治療を成功させるには、
掻くのを止(や)めさせることと
悪化した時の対応も重要です。

 

 

 

−18 

アトピーの重症化とスキンケアは、
それぞれ、「免疫の活性化で見た目が悪化する」ことと
「皮膚を傷つけるとウイルスが増える」ことに
関連しているかもしれません。

 

 

 

 

 

−19 
固定概念に囚われないで免疫弱者に
第三の方法を試みて下さい。
臨床的には、成果が出ていますが、
分子生物学的には、証明は出来てはいません。

 

 

 

 

 

 

−20 
重症例から始めないで下さい。

 

 

 

 

 

 

 

アンテベートの禁忌(きんき)にこの項目があるので、
メーカーは免責(めんせき)されています。
この発想がそう簡単には浸透しないので
暫くは大丈夫ですが、
何れ、受け入れられる日がくるかもしれません。

その時は、医師が責任を追わされる可能性はあります。

 

 

 

 

 

−21 
多少でも興味を持たれた方は軽症例か
アトピー性皮膚炎以外で
スタッフか家族から始めて下さい。
記載した以外にも疑っているものがあります。

 

 

 

よろしければHPを参考にして下さい。

ありがとうございました。

http://www.e-skin.net

 

発表内容 
 

   
抄録(簡単な内容)

 

 

簡単な内容
アトピー性皮膚炎は、複数の因子の関与が
疑われていて、難治な疾患とされています。
一方、疣贅の自然治癒反応には、
紅斑、掻痒を伴い、
皮疹が変化することは知られていますが、
同様の反応がこの疾患に
関与しているとは疑われていません。
この疾患の発症に、この自然治癒反応が関連を考え、
スプレー式液体窒素や漢方薬などで
著明に改善した症例を供覧します。
臨床症状、痒みVASとLDH、
好酸球、IgE、TRCKの値は低下しました。
疣贅の確認には、臨床写真の拡大が有効です。
この説から推測すると、
従来の治療が有効な群、
脱ステが有効な群、
どちらも無効な群と、
大きく3つの群に分けられます。
3番目の群に、この方法が必要な例が存在します。
この説から考えられる日常の注意点は、
このウイルスは傷付けられると増加するので、
掻爬を減らすこと、入浴方法の指導、
角層保護の為の保湿が有効です。
これらの注意点は従来の指導と符号します。
また、治療の初期に症状が悪化する
ことがあるので、事前の十分な説明と
適切な対応が必要です。

 
 

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