第35回小児皮膚科学会

Q&A

021412092913

発表内容

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先頭の数字か質問をクリックすると回答に移動します。 

 

 

Q1.治療法は、どうしていますか?

Q2.実際の液体窒素療法のやり方

Q3.スプレー式の普及率は? 

Q4.水いぼ様に分布している皮疹の多くは「水いぼ」ですか?「いぼ」ですか? 

Q5.経過を電話で確認されていますか? 

Q6.補助的に役に立つものはありますか? 

Q7.期間はどの位必要ですか? 

Q8. 気を付けることは? 

Q9.保険についてどうしていますか? 

Q10.皮膚炎でウィルス性疣贅の関与をどんな時に疑いますか? 

Q11.器具はどのようなものを使っていますか? 

 

 

Q1.治療法は、どうしていますか?戻る

A.肉眼でもマイクロスコープでも「水いぼ」と「いぼ」を区別するのは困難です。

「いぼ」は傷つけると増えるので、マイクロスコープで明らかなコアが確認出来ない場合は、
優先的に液体窒素療法やヨクイニンなどで「いぼ」の治療を先に行っています。

Q2.実際の液体窒素療法のやり方戻る ページのtopへ

A.個人差はありますが、一瞬白くなる位か、もう少し弱く行うことをお勧めします。

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工夫:幼児は音と刺激で驚くことがあるので「最初は出来ていない手にわざと弱めにかけて
安心させてから
、患部に始める」ことをお勧めします。

Q3.スプレー式の普及率は? 戻る ページのtopへ

A.国内のスプレー式の普及率は、10%前後とされています。
アメリカとデンマークは100%だということです。
世界の先進国の
普及率は100%と言っていいと思います。
液体窒素療法は綿棒と言う日本の常識は、世界では非常識のようです。

Q4.水いぼ様に分布している皮疹の多くは「水いぼ」ですか?「いぼ」ですか?  戻る

A.分かりませんが、いぼが殆どであると考えています。
Wikipediaの5言語が認めている臨床の「水いぼ」には巡り合っていないので、殆どを「いぼ」として対応しています。
マイクロスコープでも肉眼でも区別がつかないので、
「いぼ」を間違えて取ってしまわない為に、まずスプレー式で「いぼ」としての治療を行っています。

Q5.経過を電話で確認されていますか?  戻る ページのtopへ

A.いいえ、今回の2例は、この学会発表の為に経過を知りたくて電話で確認しましたが、
普段は行っていません。

Q6.補助的に役に立つものはありますか?  戻る

A.免疫力を高めて排除に役立つ 漢方 ヨクイニンなど

痒みには、非ステロイドの痒み止め 
レスタミン ・スタデルム混合軟膏など

抗ヒスタミン・アレルギー剤 ポララミン クラリチンなど 
紅斑や痒みが酷い時は、短期的にステロイドを外用することもあります。
細菌感染を疑う場合は、
抗生物質などが必要な場合もあります。
抗真菌剤・抗ウイルス剤が必要になることもあります。

 

Q7.期間はどの位必要ですか?  戻る

A.病期などで・個人差はありますが子供の尋常性疣贅の治療期間と同じ位です。症例に依って治癒期間は異なります。
5人に1人位は、1〜3回以内です。短期間で治らない場合は15回位の治療が必要だと説明しています。
稀に20回以上の人もいます。

Q8. 気を付けることは?  戻る

A.急に悪化して細菌・真菌・ウイルスの感染を疑う場合は、積極的に治療して下さい。
紅斑と痒みが酷い場合は、
短期的にステロイドの外用が必要な場合もあります。

Q9.保険についてどうしていますか?  戻る ページのtopへ

A.私は保険で診療しています。
水いぼ様の分布でもマイクロスコープや肉眼ではっきりと区別は出来ませんが、
マイクロスコープで少しでもウイルス性疣贅を怪しんだ場合や
除去で長期間の治療歴がある場合は、ウイルス性疣贅の可能背が高いので
保険で行っています。

Q10.皮膚炎でウィルス性疣贅の関与をどんな時に疑いますか?  戻る

A.痒み伴なう場合や皮疹があり決まった場所で繰り返す時は可能性が高いと考えています。

以下の場合も大変怪しいと考えられます。

既存の治療で効果がない場合
例)ステロイド・抗真菌剤・抗生物質で良くならない。

以下で誘発された場合も可能性が高いと考えています。 

風邪(風邪気味)・紫外線・摩擦・掻爬・塩素・予防接種・食べ物・動物アレルギー・乾燥・入浴石鹸・
化繊の下着などいろいろなもので誘発されます。

疑い例での始め方
経過が観察出来る
身内の人から始めて下さい。親族・同僚をお推めします。

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Q11.器具はどのようなものを使っていますか?  戻る

A.スプレー式の液体窒素治療器

「クライオサージ」・「クライオプロ」と「Brymill CRY-AC&AC-3」とは、ほぼ同様の機器です。
「クライオサージ」は、以前「おんでこ」が米国から輸入していた古いタイプです。
かなり大げさな形をしていました。
「Brymill CRY-AC&AC-3」は「やよい」が米国から輸入しているコンパクトなタイプです。
「クライオプロ」は新しく「おんでこ」がデンマークから輸入しているコンパクトなタイプです。
「Brymill CRY-AC-3」と「クライオプロ」は外観の色が少し違うくらいで殆ど同じです。
これらの機器は、スプレーボトル(魔法瓶様)で中に入った液体窒素を
治療する患部にスプレー状に噴射します。普段は、
ノズルAを使用していますが「クライオプロ」に比較して
Brymill は、少し細いので19Gの注射針を利用して削て口径を広げています。

機器の値段は、15〜20万位です。
液体窒素の消費量は綿棒の5倍位と言われています。
液体窒素の貯蔵・運搬の容器は、10リットル位がお奨めです。

 

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