黄連解毒湯で好酸球増加が疑われた症例 

 

 

非ステロイド


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好酸球とLDHの上昇と皮疹の増悪には、経過から黄連解毒湯の関与が疑われますが、前の検査データもありませんし再投与もしていないので疑い症例です。GOTとGPTの値に変動は見られないので肝臓の障害はないと考えられます。

■LDH1とLDH2 ⇒ 心臓・赤血球・腎臓

■LDH2とLDH3 ⇒ 脳・肺・白血球・大腸・リンパ節

■LDH4 ⇒ 肺・膵臓・脾臓・皮膚

■LDH4とLDH5 ⇒ 肝臓・骨格筋


コメント
LDHアイソタイプの検討からLDHの上昇は、好酸球と皮膚に由来すると推測されます。

参考

 

黄ごんの抗がん作用
(黄ごんの抗がん作用が注目されている。)

抗菌作用や抗ウイルス作用によって、感染症を予防・治療します。

その他、免疫力を高める人参、黄耆、霊芝

 
黄ごんを含んで間質性肺炎肝臓の障害を伴う漢方薬

三物黄ごん湯

*黄ごん(オウゴン)→殺菌作用や抗菌作用:炎症性サイトカインの産生抑制やがん細胞増殖の抑制作用
*苦参(クジン)→消炎、鎮痒作用、苦味健胃作用
*地黄(ジオウ)→補気

副作用

*間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。

*肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、

黄連解毒湯

*黄連(オウレン) 
*黄ごん(オウゴン)
*黄柏(オウバク)→強い抗菌作用
*山梔子(サンシシ)

副作用

間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。

*肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、

 

 
 黄ごんを含んで間質性肺炎肝臓の障害を伴はない漢方薬

黄ごん湯 

*黄ごん(オウゴン)
*芍薬(シャクヤク)
*甘草(カンゾウ)
*大棗(タイソウ)

副作用

*偽アルドステロン症..だるい、血圧上昇、むくみ、体重増加、手足のしびれ・痛み、筋肉のぴくつき・ふるえ、力が入らない、低カリウム血症。

*胃の不快感、食欲不振、吐き気

*発疹、発赤、かゆみ

三黄瀉心湯 
*黄連(オウレン)
*黄ごん(オウゴン)
*大黄(ダイオウ) →消炎・止血・緩下作用

副作用

*食欲不振、腹痛、下痢

 

 


コメント
今回のエピソードには、生薬の黄連(オウレン)の関与が最も疑われますが、他の生薬との相互作用や他の治療・経過の影響も疑われます。

おまけ 

同時期に黄連解毒湯処方例の検討

上記の例は6番目の女性です。

 

 
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